『ユートピア』

『ユートピア』(DVD 05年6月24日鑑賞)
 予知能力を持った少年を集め、その能力を幼少時から鍛える集団「ユートピア」。なんでそんなことをするのかよくわからないが、とにかく、未来を見続けることによる精神の破綻を防止することが目的の一つではあるらしい。で、ある予知夢に取り憑かれた「ユートピア」の青年がその夢の中で殺される女性を捜し出し、師の教えに従ってテロリスト集団から守ろうとする。
 自分の能力を信じるなら女性は死ぬ。信じなければ女性を守る理由はない。
 こういう、近代西洋人の大好きなパラドックスを主人公に背負わせて、ラストはなぜかハッピーエンド。よくわからないが、設定そのものもよくわからないから、まあいいか、というところ。映像は美しい。
(マリア・リポル監督 2003年 スペイン・フランス UTOPIA)

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『テイキング・ライブス』

『テイキング・ライブス』(DVD 05年6月24日鑑賞)
 犯人が挙がっていない状況で、連続殺人が「連続」した「殺人」であると見なされる理由は何か。そこでは手口の一致とか、人間関係とか、残された犯人の意志が「点」としての殺人を線としての「連続殺人」に転化する。で、その犯人の意志を読むのがプロファイラーで、今回はカナダの事件にFBIの特別捜査官がやってくる。その推理に依れば男の顔をメチャクチャに潰して両手を切断する犯人の目的とは、どうも相手の人生になりすます(テイキング・ライフ)ことにあるのではないのか。
 最期までどんでん返しがあって飽きさせない佳作なのに、随所にグロいシーンがちりばめられていて、正直、あまりお薦めは出来ない。ラストのオチも特別捜査官が女性ならではの悪趣味の極み。グロがなくてもそれなりに怖くて面白いのにね。
(D・J・カルーソー監督 2004年 アメリカ TAKING LIVES)

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『TAXI NY』

『TAXI NY』(DVD 05年6月23日鑑賞)
 運転がまったく苦手な刑事とレーサー並みの腕を誇るタクシードライバーが組み、連続銀行強盗団を追いかけ、追いつめ、逃げられ、また追いかけ、追いつめ、逃げられる。フランス版オリジナルよりカーチェイスは大人しく、全体に小振りにまとまってはいるが、その分、刑事のバカさ加減が増すなどキャラクターの魅力は増し、シナリオはハリウッド風に練り上げられた。なかなかの佳作。
(ティム・ストーリー監督 2004年 アメリカ TAXI)

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『アナーキスト』

『アナーキスト』(DVD 05年6月22日鑑賞)
 戦前の朝鮮に実在した「義烈団」(日本では金子文子と朴烈関係で知られる)を素材に、「ありえね~~~ッ」と叫んでしまうような誇張を加えた反日アクション政治劇。テロリストの遺骸に「不良鮮人」って布をかけて街に晒すって、おいおい、そりゃ半島のやり方でしょう。自分たちの姿を相手に投影しちゃいけないよ。
 で、物語は、金九とか金元鳳とかの実在の人物を交えながら、実際にはケチなチンピラ集団に過ぎない対日テロ組織が現実政治に巻き込まれて滅びに向かって突き進む、その滅びの美学といったとこ。これがまた、韓国らしい、鬱陶しいくらいの男臭さで、日本人としては見るに耐えない部分も多々あるけれど、韓国・朝鮮の「左翼」の性格を理解するには最適の作品だと思う。
 そもそも韓国の独立運動とは「李朝」の復興運動でもあって、同時代の朝鮮人からは、たとえば日本で明治時代に徳川復権を叫ぶような、どうしようもない時代錯誤として軽蔑され尽くしていた。ところが日本の敗戦で解放されるや、独立運動家と称するゴロツキたちが一転、英雄として祭り上げられることになる。しかも大統領は李承晩、言うまでもなく「李氏朝鮮」の末裔である。こうして独立運動が「李朝」の復興運動であったことが鮮やかに証明されたわけで、こんなことは誰も望んではいなかった。この辺りの事情も作中で少し触れられている。
(ユ・ヨンシク監督 2000年 韓国)

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『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』

『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』(DVD 05年6月21日鑑賞)
 巨大な飛行船がエンパイアステートビルに「接岸」したり、巨大ロボットがニューヨークに襲来したり、そういう「レトロ・フューチャー」な世界で湧きあがる陰謀。ところが傭兵隊長の「スカイキャプテン」はアメコミの主人公のように中身がないし、ヒロインもなんであんな格好であんな無謀なことをするのかサッパリわからない。次々と消される科学者も、なぜ消されなければならなかったのか、結論から推理してもよくわからない。でも懐かしいから許す、と言える人と言えない人とで評価の分かれる一作だろう。
(ケリー・コンラン監督 2004年 アメリカ・イギリス SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW)

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『三人三色』

『三人三色』(DVD 05年6月19日鑑賞)
 三人の監督による三本の短編。石井聰亙のは『鏡心』で評済み。ユー・リクウァイのものは評するに値しない。
 ポン・ジュノの『インフルエンザ』は監視カメラに映った映像を継ぎ合わせるという設定で、一人の男の重ねる犯罪を淡々と描いている。よくニュースで「韓国の監視カメラがとらえた○△の決定的瞬間」なんてのがあるじゃないですか、それを継ぎ合わせて一つの時系列にするという発想。悪くない。けど、この監督の長編に比べてそれほど面白いわけでもない。
(ポン・ジュノ/ユー・リクウァイ/石井聰亙監督 2004年 韓国)

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『砂と霧の家』

『砂と霧の家』(DVD 05年6月14日鑑賞)
 ある日突然、自宅が競売にかけられたと告げられて追い出され、結局それは手違いだとわかったものの、すでに買い手はリフォームをすませ、パーティまで開いて住み着いてしまった。こちらから見れば父との想い出のつまった家、向こうにとってはイラン革命で逃れてきたアメリカでの再出発の拠点。どちらも絶対に譲れない。で、裁判になる。
 裁判をしながらも、それでも亡命イラン人は旧住人の女性への同情を忘れないし、旧住人の女性も自分の築けなかった暖かい「家庭」を壊すことへの後ろめたさから逃れることはできない。だったら何か人間的な解決方法があるんじゃないかと思われて、ところがここに余計な男が絡んできて、物語は一気に悲劇へと展開する。
 結構重いけど名作。
(ヴァディム・パールマン監督 2003年 アメリカ the House of Sand and Fog)

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『キャットウーマン』

『キャットウーマン』(DVD 05年6月14日鑑賞)
 エジプトの猫の呪いというか魔法というか、その力でスーパーウーマンとして蘇った元OLのキャットウーマン。自分の物欲に従ってセコい盗みをはたらきながら、一方では巨大企業の社会悪に挑んでいく。なんだか矛盾してるけど、これがまあ「猫」というもので、女と同じく、男の単純な正義とは違うんだと説明されれば、はいそうですかと納得する他はない。
 何度も書いたように、ハリウッド的には〈真〉と〈善〉を貫いた男への戦利品としてあるのが〈美〉を体現する美女なのである。ところが、『キャットウーマン』では〈美〉が〈真〉も〈善〉も独占してしまっており、このことが作品としての厚みや心理的な深さを奪うことになった。ハリウッドで女をスーパーヒーローにするにはまだかなりアクロバティックな操作が必要だろうと思われる。もっと日本のアニメを参考にしてほしい。
(ピトフ監督 2004年 アメリカ CATWOMAN)

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『CODE46』

『CODE46』(DVD 05年6月11日鑑賞)
 環境破壊が進み、人間の遺伝子や記憶まで管理されている近未来社会。「まとも」な人間はいくつかの都市に密集して暮らしており、都市間の移動や都市への出入りは「バベル」という証明書によって厳しくコントロールされている。ところが上海の「バベル」印刷所では何かとんでもない不正が行われているらしい。
 その調査にシアトルからやって来た男と、意識的に不正をやって何人もの人間を都市の外に出している女とが(偶然ではなく、これがこの映画の世界観の根幹にかかわる必然として)愛し合い、求め合い、破綻する。
 人間のほとんどが少数のクローンの子孫になってしまったら、いったいどうやって近親相姦を防ぐのか。そういう、結構重いテーマの近未来SF。
(マイケル・ウィンターボトム監督 2003年 イギリス CODE46)

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『ホネツギマン』

『ホネツギマン』(DVD 05年6月10日鑑賞)
 昼間はカイロプラクティックの技師として働きながら、夜は人体標本のタイツを着てプロレスのリングに立つ「ホネツギマン」。設定はコミカルだけど、何せ脚本がイーサン・コーエンなものだから、話は結構ダークでスポ根モノとはほど遠い復讐劇。まず敵が身障者でその差別を逆手にとって悪事を働くというのもどうかと思うし、両親と妻を殺されたショックで心神喪失してるからって無関係な連中を「目撃者無し」にまで虐殺して許されるものでもないんじゃないか。
 チープなわりに面白いとは思うけど、もう少し爽快感があってもいいんじゃないかと思った。それから、妙なところに日本語が出てくるのはなぜ? 「グリグリ」とか「サヨナラ」とか。
(J・トッド・アンダーソン監督 1998年 アメリカ THE NAKED MAN)

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『モーターサイクル・ダイアリーズ』

『モーターサイクル・ダイアリーズ』(DVD 05年6月9日鑑賞)
 二人の若者がバイクで南米大陸縦断の旅に出る。1952年のブエノスアイレス発。一人は将来キューバ革命を担い、全世界の左翼からチェ・ゲバラと呼ばれ憧憬のまととなるはずの医学生エルネスト。喘息持ちなのに無謀な、と思うが、このくらい暴虎馮河なヤツじゃなきゃ革命なんかやれはせんよ、ということなのか。とにかく、お遊び旅行のつもりが原住民や労働者の暮らしに触れる中でもともと生真面目すぎる青年がある意味空想的な革命家へと成長して、結局キューバ革命を成就させるんだから、史実にも程があるというべきか。
 キューバ革命の「その後」を思うと暗澹たる気持ちにさせられるが、一つのロードムービーとしてはそれなりに良くできている。
(ウォルター・サレス監督 2003年 アメリカ・イギリス  The Motorcycle Diaries )

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『鏡心』

『鏡心』(DVD 05年6月7日鑑賞)
 何をしていいか分からなくなり、演技も出来ず、そのことを脚本に書くはずが行き詰まり、無為と無気力の堂々巡りに陥って酒に溺れ、また何をしているのか分からなくなり……この悪循環から立ち直れないまま大量の薬を飲んで臨死体験。
 監督の親しかったの女優の経験を映像化したという。
 本当か嘘かはわからない、と、劇中で「監督」は言う。そりゃそうだろうと思う。臨死体験なんか語り尽くせるものではないだろうし、それを映像化したと言ったって、誰にもそれが妥当なものか判断できるわけもない。
 けれど、そんな理屈を超えて「生命」とはどういうことなのかを感じさせてくれるフィルムではある。人は「死」によって隔てられるけれど、人を繋ぐのも「死」なのかもしれない、と。そういう、静かな諦念と、それを乗りこえた生命の物語。
 市川実和子の演技があまりにも真に迫りすぎていて、前半の堂々巡りはマジにイライラして、こんな女が現実に目の前にいたら絞め殺していたかもしれない。
(石井聰亙監督 2005年 日本)

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『カンヌSHORT5』

『カンヌSHORT5』(DVD 05年6月7日鑑賞)
 カンヌで上映された短編を収めるディスク。映画史上の名作からの切り抜きで構成した「FAST FILM」は見応えがあり、これだけは見る価値がある。他は何というか……なぜ短編は妙に芸術的だったり難解だったりしなきゃならないのかを考える素材というか何というか。ただイギリスの湖水地方を舞台にした「field」の美しさには息を呑んだ。
(エステル・ロート ヴァージル・ヴィドリッチ ヨハン・ターフェル デユアン・ホプキンス コーネル・ムンドルッツォ監督 2001年 フランス/イギリス/ハンガリー/スウェーデン/オーストリア Cannes SHORT5)

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『スターシップ・トゥルーパーズ2』

『スターシップ・トゥルーパーズ2』(DVD 05年6月4日鑑賞)
 某政党の機関誌は前作を評して「戦争賛美」などと書いていたが、改めて言うまでもなく、『スターシップ・トゥルーパーズ』のテーマは「反戦」。無垢な若者がどのようにして宇宙戦争の中で軍国主義者に育っていったかを、客観的に、風刺を交えながら描いただけのこと。これを「戦争賛美」とは、もうバカを通り越して呆れ果てるほかはない。どっちかというと「戦争酸鼻」映画でしょう。
 で、その「酸鼻」を、前作のような砂漠の明るい光の下ではなく、ホラー的な閉鎖空間の暗闇の中で、しかもバグ(敵である「虫」たちのこと)が寄生虫だとして描いたらどうなるか。あ、もしかして、これって『エイリアン』?
 前作よりもゲテモノ度はかなりアップしており、しかも話は全く別。それでも「反戦」というメッセージだけは強烈になっているから、こっちの方が好きという人もいるかもしれない。
(フィル・ティペット監督 2003年 アメリカ STARSHIP TROOPERS 2: HERO OF THE FEDERATION)

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『アンナとロッテ』

『アンナとロッテ』(DVD 05年6月2日鑑賞)
 ヒットラー台頭前夜のドイツ、両親を亡くした幼い双子の姉妹がいて、そのうちアンナは貧しいドイツの農民の家に、もう一人のロッテは裕福なオランダの商家へ、それぞれ引き取られていく。健康なアンナは奴隷のようにこき使われて学校にも行かせてもらえず、結核だったロッテはサナトリウムよりも立派な設備で看病を受けて健康になり大学にまで進学する。ナチスがヨーロッパを席巻すると、アンナはSSの士官と結婚、ロッテの婚約者はユダヤ人であるが故にアウシュヴィッツに送られ、そして終戦。アンナがナチスだった期間などほんの少しなのに、婚約者を殺されたロッテはそれが許せない。
 時代に翻弄されるとは、こんな人生をいうのだろう。老嬢になった二人が、それぞれ和解を求めつつ反発せずにはいられない様が悲しい。
(ベン・ソムボハールト監督 2002年 ルクセンブルク De Tweeling)

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『ターミナル』

『ターミナル』(DVD 05年6月1日鑑賞)
 東ヨーロッパか旧ソ連かよくわからないけれど、ロシア語圏の「クラコウジア」という国でクーデターが起こり、この国のパスポートが一時無効になってしまう。ところが運の悪い男もいたもので、この、まさにパスポートが無効になった瞬間に空港で入国手続きをしていたため、管理官の言うアメリカの「法の隙間」に落ちてしまう。男は帰るもならず、外に出るもならずで宙ぶらりん、こうなったら、ロビーに住み着く他はない。英語もほとんど喋れないのに。
 で、男は持ち前の知恵や大らかさとか、そういう人間的魅力を駆使しつつ、空港で働く人々の間に根を張って仕事を見つけ、恋もして、結構シタタカに生きていく。それが気にくわないのが空港管理のトップで、色々と厭がらせを仕掛けてきて、このあたりはもう、マンガというのもマンガに失礼なくらいバカバカしいけど、面白いからいいんです。
 前に『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』評で「スピルバーグはもともとの素質からすれば宮崎駿と同じく〈家族〉の名匠、それが背伸びして〈歴史〉の巨匠になろうとしてた。その無理がずっと鼻についてたのに、この一本は素質と素材とのバランスが絶妙で無理のない娯楽作に仕上がってる」と書いた。同じことは本作にも言える。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』よりは小粒だし、何より〈家族〉を〈仲間〉に読み替えないといけないけど。
(スティーヴン・スピルバーグ監督 2004年 アメリカ The Terminal)

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『エイリアンVS. プレデター』

『エイリアンVS. プレデター』(DVD 05年6月1日鑑賞)
 南極の地下深くに赤外線反応があり、それを調査するために考古学だとかなんだとかの専門家が集められて砕氷船を仕立てて現地へ向かう。全て極秘裏。これは一私企業のオーナーの野心から起きたプロジェクトなのだった。で、そこで調査隊はエイリアンとプレデターの死闘に巻き込まれ、ドンドンサクサク死んでいく。なぜエイリアンとプレデターが闘っているのか? それがまあ、地球の文明を巡る壮大なオハナシになるんだけど、あまり説得力はない。
 ところでハリウッドって、最近、「闘う女」モノってやたら多いと思いませんか。これって、(字義的にはヘンだけど、ヒロインじゃ意味が違うから)「ヒーロー」を女にしたら〈真〉〈善〉〈美〉が一人に凝縮されて役作りも楽になるからじゃないんだろうか。もちろん、その分、内面は描けず、ストーリーは平板になってしまうけど。
 それはさておき、これを見ると、やっぱりアメリカの「エイリアン」(侵入者)は、その「増え方」が問題なんだってよくわかる。結局は不法移民のイメージなんですね。
(ポール・W・S・アンダーソン監督 2004年 アメリカ ALIEN VS. PREDATOR)

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DVD評『春夏秋冬そして春』

『春夏秋冬そして春』(DVD 05年5月29日鑑賞)
 湖全体が寺なのだろうか、岸に山門があり、島のように水面の真ん中に大極殿が浮かんでいる。行き来の手段は一艘の小舟。
 和尚と子供の二人が静かに暮らす春。人生の全てを予感させるような子供の悪戯。
 夏、子供は少年に成長して、寺には妖しげな少女が養生にやってくる。人生の夏は恋の季節であり、激しい旅立ちの時でもある。
 秋、濁世は少年の心を蝕み、静寂の冬を用意する。
 そして春。人間はまた同じことを繰り返すのだろうか。
 ストーリーよりも、湖の映像と人生の四季を味わうべき佳作。ただ、明らかに、中国や日本と間違えることを期待したようなシーンが多々あり、そこは興ざめ。
(キム・ギドク監督 2003年 韓国・ドイツ SPRING, SUMMER, FALL, WINTER... AND SPRING)

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『僕はラジオ』

『僕はラジオ』(DVD 05年5月25日鑑賞)
 アメフト部のクソガキ共が知的障害者の青年を縛って物置に閉じこめ、外から壁にボールをぶつけて怯えさせて遊んでいる。のを見つけたアメフト部の「コーチ」は青年を助け、それ以来、青年は高校に入り浸るようになる。それまで口もきけなかった青年は「コーチ」の計らいで生徒たちと接触しつつ、ついにはふざけあい、笑顔さえ見せるようになる。ラジオが大好きな青年のあだ名は「ラジオ」。優しさだけが純粋なカタマリになって残ったような「ラジオ」は周囲の理解を得つつ、次第に学校に溶け込んでいく。
 もちろんそこに至るまでには「コーチ」の常軌を逸した「ラジオ」への入れ込みがあり、それは学校当局や父兄や自身の家族との軋轢を生まずにはいないのだが、それでも、問題の解決方法が実にスマートなので周囲も迂闊には反対できない。この「コーチ」の大人ぶりが実にいい。
 きれいごと? もちろん。でも実話ベースの物語って、そういうものでしょう。
(マイク・トーリン監督 2003年 アメリカ RADIO)

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『ロスト・イン・トランスレーション』

『ロスト・イン・トランスレーション』(DVD 05年5月24日鑑賞)
 CM撮影のために日本にやってきた男優と、カメラマンの妻との、なんとも気怠い、恋とも言えぬ心の接触というか、それ以上がないだけに、なんとも気怠くて、それがエキゾチックな東京の雰囲気に浮きながら溶け込んでいて、いや、何とも言えぬ、不健康な魅力を醸し出している。
 男優もカメラマンの妻も、基本的に自分の配偶者との意思疎通が出来ておらず、その欠落を埋めるかのように引かれあうんだけど、だからといって、この二人が互いの何かを理解し合っているというわけでもない。もしこの二人が不倫の関係になって結婚しても、また同じことを繰り返すだろう。生まれながらに孤独な人間はいるものだし、そんな人間はそんな風にしか生きていけないものだってこと。この人とつながったかも知れないって一瞬の幻想を思い出にしてね。いや、切ない。
 前評判は今ひとつだったけど、これは中々だと思う。
(ソフィア・コッポラ監督 2003年 アメリカ Lost In Translation)

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『ソウ』

『ソウ』(DVD 05年5月21日鑑賞)
 いかにも人が死にそうなうち捨てられた地下のトイレに、死体が一つと、男が二人。男たちはそれぞれ片足を鎖で部屋の隅に縛られていて動けない。そこに、一人にだけメッセージが来る。あいつを殺せ、殺せば許す、と。
 で、この限界状況をもたらした犯人を追う刑事たちの話もあって、これが男たちの運命に微妙に絡み、さらに妻子の危機、不倫の清算、そして「ソウ(SAW)」とは「見た」と「ノコギリ」、いや~久しぶりに怖かった。
 ストーリーを書けば書くほどネタバレになって衝撃が薄れてしまう。とにかく、怖いモノ好きは観ること。
 ラスト、
「生きてることに感謝しないヤツが多すぎる」ってなぁ、うん、その通り。でも、お前が言うな、お前が!
 話が複雑でちょっとグロいので子供には無理かも。
(ジェームズ・ワン監督 2004年 アメリカ SAW)

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『ヴェロニカ・ゲリン』

『ヴェロニカ・ゲリン』(DVD 05年5月20日鑑賞)
 捨てられた注射器を拾って麻薬ごっこをして遊ぶ子供たち。1990年代の前半、アイルランドの首都ダブリンは麻薬売人の巣窟になっていた。この現実にペンで立ち向かったのが伝説のジャーナリスト「ヴェロニカ・ゲリン」。警察さえ及び腰の麻薬王に迫り、その素顔を暴き、当然、危ない目にも遭い、恐喝もされる。同僚は妬みから自作自演だろうと言ってみたり、なんだりで、孤立。それでも麻薬はやっぱりアカン、と、組織の中核に殴り込み取材をかけ、でも結局は殺されてしまう。で、死後の英雄になった「ヴェロニカ・ゲリン」は世論を動かし、麻薬汚染は少しましになったのだった。
 これって、〈真〉を知るが故に〈よそ者〉となった〈善〉の体現者が〈美〉の体現者の協力を得て最終的に英雄になるという、ハリウッドの定石。でも定石がうまくはまってて、単純だけど面白い。
 ただ思うのは、こんな突っ走るタイプの人間って、そばにいたら鬱陶しいだろうな、ということ。キリスト教国って悪も善も極端な気がするのは私だけ?
(ジョエル・シューマカー監督 2003年 アメリカ VERONICA GUERIN)

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『僕の彼女を紹介します』

『僕の彼女を紹介します』(DVD 05年5月19日鑑賞)
 何かと言えばキレて暴力を振るう婦警(これ、男女が逆だったらとんでもない話だよ)とちょっと気弱な高校教師との破天荒な恋愛。婦警と教師が組んで夜の街をパトロールするのはいいとして、麻薬の取引場面に遭遇した婦警があそこまで単独で突っ走っていいものかね、とか、崖崩れに遭って車が流されて、オイオイ、とか、リアリティというものをあえて無視したような展開が続き、中程からはちょっとホロッとさせたかったんだろうけど、その〈死〉はあまりにも重くて全体のバランスが悪くなってる。
 でも『猟奇的な彼女』よりは格段に面白い。むしろタイトルを入れ替えた方がいいんじゃないかな。こっちの「彼女」の方が遥かに「猟奇的」だよ。
(クァク・ジェヨン監督 2004年 韓国)

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『赤目四十八瀧心中未遂』

『赤目四十八瀧心中未遂』(DVD 05年5月18日鑑賞)
 この原作者の文章はすごいけどそこにある自意識過剰が鼻についてあまり好きじゃない。で、原作そのまんまの鼻につく映画。
 尼ヶ崎に流れてきた作家崩れのような男とヤクザの妹がなんだかんだで心中未遂。状況にただ流されていくしかない無力な男と、兄を思いそれでも流されるしかない女の、四十八瀧を辿る死出の道行きはゾッとするほど美しい。けれど、なんか無意味に長い気がするんだよな。そういう倦怠感をも含めた鑑賞態度を求めているのかも知れないけど、それはあまりにも作る側の傲慢だという気がする。面白いよ、面白いんだけどね。
(荒戸源次郎監督 2004年 日本)

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『海猿』

『海猿』(DVD 05年5月17日鑑賞)
 海上保安庁の職員の中でもエリート中のエリート(なのか本当はよくわからないが、劇中ではそうなっている)である「潜水士」になるための訓練を受ける14人。二人ずつペアを組み、全て二人の連帯責任で過酷な訓練を乗りこえていく。はずが、ここで片割れが実にドンくさいヤツでとか、お約束のトラブルが色々あって、また〈死〉による倫理の転換など、私の唱える物語的〈倫理〉の典型となっている。
 プールでの訓練の様子等それなりに面白い場面も多いのに、主人公の伊藤英明に影が無さすぎて今ひとつ入り込めない。こういう線の細い俳優には、もっと(『白い巨塔』でのような)せっぱ詰まった状況に追いこまれる役を期待したい。
(羽住英一郎監督 2004年 日本)

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『MIND GAME』

『MIND GAME』(DVD 05年4月27日鑑賞)
 淡い思いを抱いていた幼なじみ「みょんちゃん」との再会が思わぬ悲劇に繋がり、「西君」はヤクザに撃たれて死んでしまう。ところがこの世への未練を哀れに思った神さまの計らいで「西君」はヤクザに撃たれる寸前に戻ってくる。で、ここからは窮鼠猫を噛んだ「西君」のヤクザからの、そして警察からの、「みょんちゃん」を連れた逃避行が始まり、逃げ込んだのはクジラの腹の中、しかもそこにはこの世界での大先輩がいるのだった。
 と、ストーリーは極めて荒唐無稽。なのに寂しさや空しさのリアリティは濃厚で、アニメの超絶技巧云々よりも、むしろ日本的なペーソスで評価したい、元気になる一作。
(湯浅政明監督 2004年 日本)

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『誰も知らない』

『誰も知らない』(DVD 05年4月21日鑑賞)
 はじめに言っておくが、私はこの監督の作品を好まない。カルト宗教を扱ったつもりだろう『ディスタンス』など、論ずるにも値しないゴミである。そもそも演技をつけないという自然体の手法は「事件」を描く方法論としては根本的に間違っている。このような方法では「事件」そのものが役者たちの資質や解釈によって矮小化され、「物語」が成立する前に破綻してしまう。だから、実話をモトにしたと言われるこの映画も全く期待せずに観た。
 やっぱり。
 という感じで物足りなさは残るものの、柳楽優弥とYOUが素晴らしい。この映画はこの監督の方法論と役者の資質と「事件」が融合した、一種の奇跡であると感じた。親に捨てられた子どもたちが助け合いながらけなげに生きていく様が切なく、演出とは思えない演出、演技とは思えない演技に感嘆する。
 ただし、限界もある。実話をモトにしたとうたっているが、現実の事件はこんなきれい事では断じてない。この事件が起こった当時、私は戸籍のない子供についての本を書いていたから憶えているのだが、事実では次女は死んだのではなく、居着いていた長男の友人になぶり殺しにされたのだった。埋葬したのも押し入れから臭ってきたからで、しかもそこには母親のいた頃に病死した次男がそのままうち捨てられていた。現実には極めて陰惨な事件であった。
 ところが、このような悲惨を描こうとすれば、必然的に役者は自分以上の残虐を演じること、つまり演技を要求され、監督も演技をつけなければならなくなる。これはこの監督の方法ではない。で、方法のために「事件」の残虐さは切り捨てられることになった。つまり役者の等身大に「事件」が矮小化されることで、その結果として映画は素晴らしい仕上がりになったというわけだ。、柳楽優弥が柳楽優弥であるために、YOUがYOUであるために、「事件」から悲惨の影は削られたのである。
『誰も知らない』は、この監督の手法の限界を鮮やかに、美しく、示している。
 この映画を観て「案外、やっていけるもんじゃん」などと、子供を捨てる親が増えないことを切に願う。
(是枝裕和監督 2004年 日本)

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『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』

『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』(DVD 05年4月21日鑑賞)
「この世の終わり」に取り憑かれたカルト集団と思しき「12使徒」の面々が次々と死んでいく。というか、惨殺されていく。ここにヨーロッパの再生を目論む「ドイツ人」(フランス映画なんです)が絡んで「謎」は「陰謀」に化け、最後は「アクション」で解決。「企画倒れ」とか「アイデア倒れ」とか「倒れ」にも色々あるけど、これは「雰囲気倒れ」の最たるモノ。何がどう解決したのか、多分、製作者にも分かっていない。それでも「雰囲気」だけで最後まで引っ張っていくのだから大したものと言えば大したもの、かもしれない。
(オリヴィエ・ダアン監督 2004年 フランス LES RIVIERES POURPRES 2 - LES
ANGES DE L'APOCALYPSE )

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『ツイステッド』

『ツイステッド』(DVD 05年4月20日鑑賞)
 サンフランシスコ市警で殺人課に栄転した女性刑事が奇妙な連続殺人に巻き込まれる。被害者は皆、自分が一夜限りの関係を結んだ男ばかり。しかもその事件の夜の記憶はない。すべて泥酔して正気を無くしていた夜ばかり。
 実はこの女性刑事には両親の死を巡るトラウマがあった。
――自分には人殺しの素質があるのではないか。人を殺してみたいと思っているのではないか。
 で、酒に逃げる。正気を無くす。目覚めてみれば隣で男が死んでいる……。
「デカになるヤツは狂ってる。銃口を向けられても逃げない、そうだろ?」
 嫌だなぁ~、こういうの。
 まあ、このセリフがどこで使われるかはネタバレになるから言わないけど、ちょっとやめて欲しい気色の悪さとどんでん返し。実際、この事件がまたトラウマになるんじゃないかと心配になる。
(フィリップ・カウフマン監督 2004年 アメリカ・ドイツ TWISTED)

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『80デイズ』

『80デイズ』(DVD 05年4月19日鑑賞)
 19世紀のイギリス。物笑いの種にしかならない奇怪な発明ばかりしているマッドに近い科学者がいて、これが科学アカデミーの権威と賭をする。80日間で世界一周できるかどうか。
 この科学者に、ロンドンまで村の守り神の仏像を取り戻しに来た中国人が同行することになり、さらにはこの中国人の取り戻した仏像をさらに盗もうとつけ狙う悪人も絡んできて、世界を一周しながらの(ジャッキー・チェンのおなじみの)カンフー・アクションが展開することになる。
 物語自体はひどく幼稚で単純。あちこち矛盾しまくってるし。でも、子供と観るにはちょうどいいかもしれない。
(フランク・コラチ監督 2004年 アメリカ AROUND THE WORLD IN 80 DAYS)

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『茶の味』

『茶の味』(DVD 05年4月17日鑑賞)
 山間の家族の淡々とした日常を淡々とした映像で……とは絶対に言えないところがこの監督のくせ者な所で、実際、本筋となるドラマは何もなくて、強いて言えば高校生の長男の恋がちょっとだけ進展しつつ、小学生の長女が少し成長していくという、実にゆったりとした物語のくせに、そこに突然、猛スピードで打ち返される小石とか、夕暮れの列車の中の奇怪なコスプレとか、ちょっと普通じゃあり得ないようなエピソードが重ねられ、で、一回でも「クスッ」と来てしまうともうダメ、しみじみとした感動のラストまでズルズルと引っ張っていかれてしまう。
 ただこれ、この世界にハマれない人には何のことかサッパリ分からないでしょうね。見る人によって超駄作から大傑作まで、評価の分かれる一本でしょう。光景の美しさ、切なさに、ワタクシ的にはお薦めです。『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督も「監督」役でカメオ以上の出演をしています。
(石井克人監督 2003年 日本)

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『茶の味』

『茶の味』(DVD 05年4月17日鑑賞)
 山間の家族の淡々とした日常を淡々とした映像で……とは絶対に言えないところがこの監督のくせ者な所で、実際、本筋となるドラマは何もなくて、強いて言えば高校生の長男の恋がちょっとだけ進展しつつ、小学生の長女が少し成長していくという、実にゆったりとした物語のくせに、そこに突然、猛スピードで打ち返される小石とか、夕暮れの列車の中の奇怪なコスプレとか、ちょっと普通じゃあり得ないようなエピソードが重ねられ、で、一回でも「クスッ」と来てしまうともうダメ、しみじみとした感動のラストまでズルズルと引っ張っていかれてしまう。
 ただこれ、この世界にハマれない人には何のことかサッパリ分からないでしょうね。見る人によって超駄作から大傑作まで、評価の分かれる一本でしょう。光景の美しさ、切なさに、ワタクシ的にはお薦めです。『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督も「監督」役でカメオ以上の出演をしています。
(石井克人監督 2003年 日本)

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『リディック・アニメーテッド』

『リディック・アニメーテッド』(DVD 05年4月16日鑑賞)
 どこかから逃げてきたリディックたち3人がワケありの宇宙ステーションに入りこんで監禁され、そこの女王みたいなちょっとサイコ入った女にオモチャにされて復讐して脱出して、という型通りの30分、なのに辻褄の合わないところもあって、けっこうアバウトだったりする。キャラクターの顔の濃さが感情移入をなんだか妨げてるような。
(ピーター・チョン監督 2004年 アメリカ THE CHRONICLES OF RIDDICK: DARK FURY)

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『モナリザ・スマイル』

『モナリザ・スマイル』(DVD 05年4月8日鑑賞)
 1950年代、開放的なカリフォルニアから保守的なニューイングランドの女子大に赴任してきた女性教師、何か良くわからないけど、何かを変えてやろうと意気込んでいて、でも最初の授業で完璧な予習をしてきた学生たちに出鼻をくじかれる。もちろん次の授業ではその学生たちの鼻を折り返す。このやり方が大学にとって許容範囲なのかどうかも考えず。
 この大学でのいちばんの価値はエリートと結婚して家庭を支えること。学生結婚も当たり前、ハネムーンには特別に休みも与えられる。もちろん、こういう慣例もカリフォルニアから来た女性教師には気にくわない。女の人生は結婚だけじゃないのよ、と。
 半ばまではフェミニズムの教条が出過ぎて辟易するが、この教条が学生たちの具体的な人生に裏切られるあたりから「イズム」には収まらない「人間」の幅が描かれ始め、ラストには納得できないながらも爽やかな後味を残す。
(マイク・ニューウェル監督 2003年 アメリカ MONA LISA SMILE)

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『子猫をお願い』

『子猫をお願い』(DVD 05年3月27日鑑賞)
 ソウル近郊の仁川(インチョンです。ニガワじゃありません。私の住んでるところはニガワですが)の高校で同級生だった女の子5人、卒業してもたまに会って「友情」を確認しあってる。あまり意味のない儀礼的行為。だって、5人それぞれに進む道は別れ、たとえばソウルの証券会社でバリバリ働く子と実家の風呂屋を手伝ってる子とでは時間的ゆとりも話題もずれてきてる。証券会社の子が家事手伝いの子に退屈だからと電話するのと、その逆では社会的な意味が違う。なのに、
「あんただって、私に退屈だからって電話して来るじゃない!」とか、仕事中の電話で言われてもナァ。
 そんなわけで、5人の友情の脆さ強さとか、家族への複雑な思いとか、将来に対する不安とか、そういう、この時期でなければ味わえない、子供から大人への切なさみたいなのが透明感のある映像で切り取られていて、グッと来る感動作ではないけれど、なかなかの佳作。女の子の間でたらい回しにされる子猫はちょっと可愛そうかな。
 それにしても、韓国は豊かになったとつくづく思う。これが20年前の映画なら、5人のうちの一人は確実に売春宿に身を落としてる。それが現実と言うよりは、そう描かなければリアリティがなかったんだ。ただ、豊かさの中の貧富の格差は相変わらずシビアに描かれている。
(チョン・ジェウン監督 2001年 韓国 TAKE CARE OF MY CAT)

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『9.11 自由への扉』

『9.11 自由への扉』(DVD 05年3月25日鑑賞)
 女が他所の女の子に読み書きを教えただけで、その兄が当局に拘束される。というのも、タリバン支配下のアフガニスタンでは女は家畜と同じ、やったことの責任は身内の男が問われることになる。もちろん女も無事ではいられない。もう亡命しかない。
 で、アメリカにやってくる。でも女が本当にアフガンで迫害されていたのか、その女が本当にその迫害された女なのか、氏名を証明する者はいるのか? 書類はあるのか? 何もなければ強制送還しかない。
 このアフガン女性の弁護にあたるのが、プロボノ(ラテン語pro bono publico公共のために良いこと、の意。弁護士のボランティア活動みたいなもの)で引き受けた女性弁護士。アフガン女性への共感もなく、やる気もなく、気持ちは本職の巨額の裁判の方に行ってしまってる。でもアフガニスタンの状況を知り、女性の置かれた立場を理解する中で次第にこの難民裁定にのめり込んでいく。
 そんな矢先、起きたのが9.11のテロ。アフガン難民への風当たりはきつくなり、難民女性はついにキレてしまう。
「私はあのテロを起こした連中から逃げてきたのに! もう祖国に帰して!」
 ここで描かれた社会契約的国家における〈倫理〉の構造は『GODZILLA』に現れたのと同じ。〈倫理〉は、〈よそ者〉(難民)と〈身内〉(国民)の線引きの問題として、鋭く、激しく、問われてくる。
 製作が同じ移民国家であるカナダというところが味噌、かな。アメリカとカナダで〈倫理〉合戦をやってるってわけ。その意味じゃシリアスな『サウスパーク』かも。
 安っぽいけど、けっこう面白かった。
(ドン・マクブリーティ監督 2004年 カナダ Chasing Freedom)

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『LOVERS』

『LOVERS』(DVD 05年3月25日鑑賞)
 盛りを過ぎた唐王朝は次第に衰え、各地に叛乱が起こっていた。その叛乱組織の一つ、「飛刀門」なる秘密結社の頭目の娘が華街に潜んでいるという。盲目でありながら手裏剣の達人のこの娘、かぎつけた役人と大立ち回りを演じつつ、ついに捉えられてしまう。ところが拷問にかけられるその朝、何者かがこの娘を救い出してしまう。娘を救ったのは捉えたはずの役人で、自分もまた唐の朝廷に愛想をつかしているのだという。目の見えない娘を「飛刀門」のアジトまで連れていってやるという。
 どこまでが本気で、どこからが策略なのか。事態も感情もだんだん捻れていって、そこに「愛」も絡むからよけいややこしくなっていく。
 で、双方何がしたかったのか? 結局はよくわからない。ながらも、何一つ「あっさり」したところのない、まるで晩唐の詩人・李商隠を思わせる佳作。
参考:李商隠「夜雨寄北」
夜雨寄北 夜雨、北に寄す
君問帰期未有期     君は帰期を問うも、未だ期有らず。
巴山夜雨漲秋池     巴山の夜雨、秋池に漲る。
何当共剪西窓燭     いつかまさに共に西窓の燭を剪り、
却話巴山夜雨時     却って話らん、巴山、夜雨の時。
(チャン・イーモウ監督 2004年 中国 十面埋伏/LOVERS/HOUSE OF FLYING DAGGERS)

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『地球で最後の男』

『地球で最後の男』(DVD 05年3月25日鑑賞)
 目が醒めたらこの世が終わっていて、生き残っているのは自分だけ。
 キリスト教圏、とくにアメリカでは良くあるパターンなんだけど、これはもうカルト的に黙示録の世界。主人公は「ガブリエル」だし、得体の知れない天使は薄気味悪くてちゃんと二人(というか二体)でてくるし、犯罪者は焼き印を押されて死んでるし。それより、逆流する時間の中で明らかになっていく、救えなかった妻と子供のエピソードが気持ち悪いようであまりにも悲しい。ちょっとこの手の映画ではルール違反とも思える悲しさ。ただ、これがないと話が始まらないところが味噌になってる。ひと言で言えば変な映画。で、なんでここまで聖書カルトな作りになってるのかというと、実はそれがオチなんだけど、ちょっと納得いかないような、でもあり得るなと思ったり。低予算丸出しの実に変な映画。
(ダグラス・シュルツ監督 2004年 アメリカ DARK HEAVEN)

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『リディック』

『リディック』(DVD 05年3月25日鑑賞)
 あちこちの星の刑務所から脱獄を繰り返したすえ、今では賞金稼ぎに追われるリディック。暗闇でものを見ることが出来、しかもある特殊な出自で、予言によると、世界を救えるとすればこいつしかいない。で、悪辣なネクロモンガーなる侵略者とこいつらに征服されつつある平和な星の間に立って、直接的にはヒロインのため、でも大枠では世界のため、徹底的な肉弾戦を繰り広げる。
 もともとゲームから誕生した物語なので、ジャンルが新しい分、ハリウッドにしては「貴種」流離+〈死〉の物語的〈倫理〉の原形を留めてる。CGもアクションもなかなか。このあたりは雰囲気のよく似た『キャシャーン』とは雲泥の差。ただ、『キャシャーン』同様、背景がチャチなのが残念。『ピッチブラック』の続編。
(デヴィッド・トゥーヒー監督 2004年 アメリカ THE CHRONICLES OF RIDDICK)

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『クリムゾン・リバー』

『クリムゾン・リバー』(DVD 05年3月17日鑑賞)
 絵に描いたような猟奇的な殺人。生きたまま手を切ったり目玉を抜いたり。この死体のリアルさにちょっと引きながら、でも序盤のつかみはいいんじゃないかな。別々の事件を追う二人の刑事が偶然出会って事件の真相に迫っていくという設定もいいし、なによりジャン・レノとヴァンサン・カッセルの掛け合いが楽しい。でもこのオチは何ですか? まるで『カムイ伝』じゃないかと思ってしまう。それにせっかく閉鎖的な大学の秘密とかも絡んで期待させたのに、優生学の使い方がチャチすぎて期待はずれ。
 それでもこの手のフランスのサスペンスモノの中では良くできてる。
(マチュー・カソヴィッツ監督 2000年 フランス THE CRIMSON RIVERS / LES RIVIERES POURPRES)

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『69sixtynine』

『69sixtynine』(DVD 05年3月11日鑑賞)
 エンプラ闘争(ってわかるかな。ベトナム戦争反対運動の一環ね)とかを背景に佐世保の高校生の1969年を描く。なんというか、こういう世界に憧れてた時期もあったんでひたすら懐かしい。主人公たちがエネルギーの持って行き場をバンドやバリケードやフェスティバルに振り向けていく様には共感できるし、なにより妻夫木聡がうまいから脚本の弱さもカバーされてる。あの時代を懐かしみたい人には麻薬のような映画かも。
 で、観ていて思ったのは、当時の左翼に走った若者たちの二類型が結構上手く描かれてるなということ。「自由」という入り口から左翼に走った者を「エゴイズム」型とするなら、「平等」という入り口から入ったのは「リゴリズム(倫理的厳格主義)」型。映画では「エゴイズム」型を妻夫木聡が、「リゴリズム」型を安藤政信が演じており、妻夫木はすぐに運動を離れ、安藤は最後まで残ったとされる。この舞台となった1969年以降、左翼は内ゲバの泥沼に入って自滅していくが、これは「リゴリズム」型のみが残ってしまった悲劇だろう。「エゴイズム」より「倫理」の殺人の方が恐ろしい。実際、私の結婚証明書にサインをしてくれた知人も内ゲバで人を殺して障害者の妻と幼子を残して獄中の人となった。もしこの人が「エゴイスト」だったら人殺しにはならなかったろう。この人にとって殺人は「倫理」的行為だったのである。この「倫理」は極めて異様だが、中にいる者にはその異様さはわからない。と、まあ、そのような悲劇に到る前の一服の牧歌的コメディとしてどうぞ。
(李相日監督 2004年 日本)

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『復讐者に憐れみを』

『復讐者に憐れみを』(劇場 05年3月10日鑑賞)
 聾唖者の弟が難病の姉を救うために臓器売買組織に連絡をとって貯金と腎臓を騙し取られ、弟は仕方なく極左のイカレ娘の口車に乗ってかつての上司の娘を誘拐、金を盗ったらすぐに親の元に返すはずが、姉は弟の誘拐を諫めて自殺、誘拐した娘も姉の死体を埋めに行った故郷の川で溺れ死に、娘の父親は怒りに燃えて極左のイカレ娘を探し出して拷問、その間に聾唖者の弟は臓器売買組織に殴り込みをかけて皆殺しにして腎臓を抜き、戻ってくればイカレ娘は拷問の末に死んでいて、家に帰れば今度は元の上司の不意打ちに遭い、元上司は娘の死んだ川で聾唖者の弟のアキレス腱を切って溺れ死なせ、その死体を解体したところで極左のイカレ娘の仲間らしいテロ組織に滅多刺しにされて息絶えながら胸にナイフで突き立てられた血まみれの「判決書」を読もうと顎を引きまくって必死に呻く……いかん、全くのネタバレになってしまった。でも、こんな映画、観たいですか?
『オールド・ボーイ』の監督の復讐モノ第一作らしいんだが、これはまた救いようがない。実に韓国的に救いようがない。
(パク・チャヌク監督 2002年 韓国)

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『真珠の耳飾りの少女』

『真珠の耳飾りの少女』(DVD 05年3月8日鑑賞)
 画家とそのモデルを巡る静かな静かなお話し。使用人のちょっとした仕草に次作のインスピレーションを得たフェルメールは、この使用人の少女・グリートがたぐいまれな色彩感覚を持っていることに気付く。こうして「カメラ(オブスキューラ)」の説明から、最終的には顔料の配合までまかせてしまう。お互いに認めあう二人。明らかに心も通じ合っている。当然、フェルメールの奥さんはキレる。ドロドロになる。でもフェルメールとグリートの間には男と女の関係はない。プラトニックな感じが、いい。
「青いターバンの少女」そのもののスカーレット・ヨハンソンがいい。『ロスト・イン・トランスレーション』も観てみようかな。
(ピーター・ウェーバー監督 2003年 イギリス・ルクセンブルグ GIRL WITH A PEARL EARRING )

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『東京原発』

『東京原発』(DVD 05年3月1日鑑賞)
 悪化する財政状況を打破するため、東京都知事は決断した。
「東京に原発を誘致する。東京はこれからバラマキを受けとる側になる」
 この計画を聞かされた側近たちは仰天、とりあえず反対派の「教授」を呼んできて原発の危険性についてレクチャーを受ける。
 このあたり、かつて反原発運動の周辺にいた者としてはヒジョ~に懐かしい。懐かしく、かつ、やっぱり原発はマズイわな、と思ってしまう。でも物語としては単純でヒネリがないから見続けるのには少々忍耐力がいる。シナリオも良くないし。
 サブストーリーとして進行するプルトニウム・ジャックも底が浅い。
 啓発映画にしては良くできたほう、かな。原発とか代替エネルギーに関心のある人は観てもいいかも。
(山川元監督 2002年 日本)

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『コウノトリの歌』

『コウノトリの歌』(DVD 05年2月15日鑑賞)
 ベトナム戦争に関わった人間が、今現在から自らの生き残った意味を問い返す。アメリカ映画ではよくあるパターンなんだけど、これはベトナム側から作った異色作。ハリウッドではジャングルからワラワラと湧いてくるだけの北ベトナムの兵士たちにもそれぞれの人生があって、ある者は戦争の意味に疑問を持ち、ある者は歳を誤魔化してまで入隊して、ホーチミンルートをトボトボと歩く。でもそんな動機の差異にはお構いなしに全ての兵士の頭の上にはアメリカ軍の爆弾が雨あられと降り注ぐ。
 戦争はまた、ジャングルの中だけでやるのではない。というか、これは対アメリカ戦争であると共に、共産主義革命なのである。だから「南」の軍人の娘に取り入り、婿になって様々な「工作」をやることもまた任務。子供も作って……それで革命……これは切ない。
 ありふれた題材と構成だけど、革命の正当化に堕してはなくてけっこう感動する。
(ジョナサン・フー/グエン・ファン・クアン・ビン監督 2001年 ベトナム・シンガポール SONG OF THE STORK)

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『レディ・キラーズ』

『レディ・キラーズ』(DVD 05年2月17日鑑賞)
「レディ」が一人住まいしている家の地下室からカジノの金庫までトンネルを掘って金を盗もうとしている5人組。リーダーは「教授」、高い教養で「レディ」を煙に巻きつつ、あまり役に立たないあとの4人の尻ぬぐいばかりしている。カジノに潜入させていた「スパイ」はセクハラでクビになるし、爆弾の専門家はダイナマイトの暴発で指をなくしてしまうし。でもなんとか盗みは成功して、ところが「レディ」に全てがばれてしまう。敬虔なキリスト教徒の「レディ」は金を返せば保安官にはいいつけないという。「教授」が嘘八百で色々と懐柔しても効かない。これはもう「レディ」を殺すしかない。でも、誰が?
 ここからは因果モノというか、悪の栄えた試しはないというか、そういう世界で、面白いけどちょっと出来すぎの感じ。テンポは良くて楽しいけどね。
(イーサン・コーエン ジョエル・コーエン監督 2004年 アメリカ THE LADYKILLERS)

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『ヴァン・ヘルシング』

『ヴァン・ヘルシング』(DVD 05年2月11日鑑賞)
 19世紀、ヴァチカンの命を受けてヨーロッパ各地のバケモンを退治して歩くバケモンハンター「ヴァン・ヘルシング」。今度のミッションはトランシルバニアの不死の吸血鬼、いわずと知れた「ドラキュラ」を倒すこと。ここにフランケンシュタインや狼男が絡んできて、おまけにドラキュラをつけねらう一族の王女やドラキュラの三人娘も登場して、なんとも絢爛豪華な化け物大戦。東映マンガまつりとかそういうのを思い出した。
 字幕を消して原稿書きながら観たけど何の問題もなく理解できた。CGはすごくて面白いけど、その程度。
(スティーヴン・ソマーズ監督 2004年 アメリカVAN HELSING)

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『キング・アーサー』

『キング・アーサー』(DVD 05年2月11日鑑賞)
「アーサー王と円卓の騎士」は中世の物語だが、実はローマ時代のブリテンの史実に根を持っている。という設定で、ローマからの独立とサクソン人との闘い等々を織り込んだ基本的にはチャンバラスペクタクル、でもイデオロギー的には全くの現代劇。サクソン人に囚われたローマの要人家族を救いに行って、結局は住民まで連れてくることになるのは同じ監督の『ティアーズ・オブ・ザ・サン』そのものだし、おまけにアーサーはやたら「自由、自由」って叫びまくる。このあたり興ざめ。
 ただ、戦闘シーンは見所が多い。凍った湖での戦闘にはマジで手に汗を握ってしまった。
(アントワーン・フークア監督 2004年 アメリカKING ARTHUR)

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『狐怪談』

『狐怪談』(05年2月9日鑑賞)
 女子校の寮へと向かう28段の石段が一段増えて29段になることがある。これは「狐」様の仕業で、このときにお願いをすれば何でもかなう、のだという。一人は「痩せますように」と、もう一人は「バレーのコンクールに出られますように」。で、「痩せますように」の女の子はどんどん痩せて気味悪がられ、「バレー」の女の子は文字通りライバルを蹴落としてロシア留学を勝ち取るものの、親友だったそのライバルは自殺、このことでクラスメートからは陰湿な虐めを受けてしまう。こういう言い方は良くないことを知りつつ、やっぱりこのあたりの描写は女性監督ならでは、だと思う。でもここからはもう、怖ければいいんでしょ、怖ければ、的な、ストーリーも何も無視した細部の積み重ね、で、破綻。はっきり言って何のカタルシスもない。薄気味悪いだけで。
 監督、あなた、亡霊なんか本気で信じてないでしょ。日本じゃね、ホラー映画の撮影の時には必ず霊現象が起きるのだよ。絶対に起きるのだよ。こないだも『着信アリ2』の撮影現場で起こった霊現象をテレビでやってたくらいでね。そもそも韓国には亡霊なんていないでしょ。だって朱子学原理主義の朝鮮朝(李氏朝鮮)に政権交代するとき、そういうものを全否定した国なんだから。だからもっと現世的な人間関係の怖さを描いた方がいいと思うんだけど。女の子たちは演技も上手で可愛いし(だから最後まで観てしまった)、心理的な細部へのこだわりはけっこう良いものを持ってると思う。
 ちなみにこの「女子校」シリーズの第一作『女校怪談(邦題は忘れた)』では女の子たちが「コックリさん」をするんだけど、その時の呪文は日本語で、
「仏様仏様お出でてください」
 だったと思う。韓国では、気色の悪いもの、偶像崇拝的なものは基本的に日本由来の仏教だとして拒絶される傾向にありますね。だから韓国人へのおみやげに日本人形などは避けた方が良い。「仏教的」だとして薄気味悪がられ、タンスの奥の奥に仕舞われるのがオチ。『韓ドラ』のセットにも、あまり人形って出てこないでしょ。
(ユン・ジェヨン監督 2003年 韓国)

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『スパイダーマン2』

『スパイダーマン2』(05年2月9日鑑賞)
 フリーのカメラマンと学生と二足のワラジどころか、その上、29分で配達できなかったらタダとかいうピザ屋の配達に、そして何と言っても街を救うという「スパイダーマン」の仕事もある。これじゃ役者になった恋人の舞台を見に行く暇もない。超能力も落ちてきたみたいだし、そろそろ辞めるか。
 ということで普通の青年に戻った(つもりの)ピーター・パーカーだったんだけど、それでもスパイダーマンを親の仇と思い込んでいる(まあ、実際そうなんだけど)親友は放っておいてくれなくて、怪しげなマッド・サイエンティストの成れの果てをたきつけてくる。このあたりの話の流れはジャパニメーションの影響が顕著で、特にエレベーターのシーンなんかもろに『新世紀エヴァンゲリオン』。
 前作の締めつけるようなペーソスの消えたのが個人的には残念。
 関係ないけどUSJのアトラクション「スパイダーマン」はなかなかです。これはお薦め。
(サム・ライミ監督 2004年 アメリカ SPIDER-MAN 2)

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