DVD評『アイデンティティ』
『アイデンティティ』(DVD 04年3月14日鑑賞)
洪水でモーテルに閉じこめられた11人。が、次々に死んでいく。殺されもする。でも、そういうことを超えてデキゴト自体がなんだか不自然。死体の側にはかならずモーテルの鍵があって、しかもその番号順に死んでいくとか。そして極めつけ、ある事件を境に死体自体が消えてしまう。こうして話は強制移住で死んだネイティブ・アメリカンの呪い、と次第にリアリズムからズレ始めるんだけど、ここで伏線として引いてあった死刑囚の話が絡み、とんでもないどんでん返しが人間の心の闇を描いて秀作。
もし多重人格のうちの一人だけが凶暴な犯罪者で、他の人格は温厚な正義漢というような死刑囚がいたとしたら。死刑囚個人を殺すんじゃなく、凶暴な犯罪者の人格だけを消去すればいいんじゃないか。と考える人権派弁護士がいても不思議じゃない。とまあ、これ以上はネタバレになるのでよしますが。お薦め。
(ジェームズ・マンゴールド監督 2003年 アメリカ Identity)


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