DVD評『デブラ・ウィンガーを探して』
『デブラ・ウィンガーを探して』(DVD 04年3月14日鑑賞)
子供を産んで40になり仕事も減り始めたというロザンナ・アークエットが自ら監督して(メガホンを持ったかどうかは知らない。今回はインタビュアーも兼ねている)、会いたいハリウッド女優34人に会い、聞きたいことを聞く。聞くのは表現と育児の両立とか、そういう、月並みなこと。だから返ってくるのも、まあ、どこかで聞いたような、教科書的な答えで、しかも繰り返しがやたら多い。
なのに、なんで、こんなに観せるんだろう。
どっかのフェミニストの安っぽい愚痴とそう変わらない言葉たちが、たとえばシャロン・ストーンの口からでるとキラキラと輝き出して、まさに女優の魔力を堪能出来る一本。
グループインタビューでは酒が入るにつれ、話題は段々きわどくなり、女優の条件としてついにfuckablityなる学術的造語まで飛び出してしまう。このように、かなりきわどい話題に近づきながら基本的にはとても真面目で上品な秀作に仕上げていて、学校での教材に使ってもいいんじゃないか。ちゃんと使用料払って。
(ロザンナ・アークエット監督 2002年 アメリカ Searching for DEBRA WINGER)
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